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Mahjong Column vol.4

統計の罠

麻雀において統計的に「実証されている」という物言いは、少し注意が必要です。

というのは、麻雀における統計においては、(機械的なシミュレーションでなければ)統計のもととなるデータに人間の意思や判断が介在しているからです。
例えば、ある手をリーチした場合とリーチしない場合の結果を集計して、リーチした方が期待値が高いという結果を得たとします。これを以て「〇〇の手ならリーチ有利」と結論付けた場合、確かに相関は認められるでしょうが、誇張されている可能性があります。
つまり、リーチした場合というのは、プレイヤーがリーチした方が有利と判断してリーチしているので、リーチしたこと自体ではなく、プレイヤーの場況判断が適切なために表れた相関も含まれている可能性が高いのです(特に七対子の場合はこの傾向が顕著に出そうなことは経験的にも理解出ますよね)。
逆にリーチしなかった局面は、プレイヤーがリーチしない方が有利と判断してリーチしていないわけです。そういう状況って、例えば他のプレイヤーの捨牌に強い情報が出ていたり、ドラポンが入っていたり、そもそも勝算が薄い、またはリスクの高い局面である可能性が高い、つまり、そもそもの期待値が低い状態であったともいえるのです。

もちろん、他の相関が含まれているからといって因果関係がないとはいえません。 あくまでも因果関係が「厳密には立証されていない」あるいは「表面的な数字ほど相関度は強くない可能性がある」のというだけであることには注意が必要です。ですので、統計的な分析には一定の意義を認めるべきです。ただ、鵜呑みにするのではなく、一応は疑ってみましょう、という話です。

統計戦術ついて考える戦術書

「統計学」のマージャン戦術 (近代麻雀戦術シリーズ)
統計戦術といったら、まずこの本。

令和版 神速の麻雀 堀内システム55
堀内システムは、統計戦術と親和性が高いですね。

よくわかる麻雀の勝ち方 〜牌効率から読みまで極める30の技術〜 (マイナビ麻雀BOOKS)
情報をどう実戦に生かすか。

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